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低温調理で作る本格ベーコン

ベーコンDIY3年目でベストの調理

ベーコンづくりも3年になります。いくつかのやり方を試しましたが、現時点でのベストな方法をご紹介します。
7日間ちょっとかかりますが、保存料や着色料など無く、安全・確実で風味豊かでおいしいベーコンが出来上がります。
温燻器で低温調理しますので温度や時間の管理が楽です。

1.低温調理の利点を生かす

元々ベーコンは腐敗しやすい肉の保存食ですが、塩辛いだけで固くなって、うまみ成分が出てしまっては豚肉ブロックとは言え大きなブロック肉ですから散財するだけです。
また、柔らかくても一部の市販品の様に量目を増すため?にバンバン水分を打ち込んだ水っぽいのも今一つ嫌ですねえ。(フライパンで炒めるとどんどん水分が出てくる)
ですから「低温調理」を使う事でうまみを閉じ込めた美味しいベーコンを作っていきます。
「低温調理」は設定した微妙な温度をセンサを使って一定時間保持できる「温燻器」を使って調理するのがベストです。(と言うかこれしか無い?)もちろん「燻製器」にも使用できますので以前の記事を参考に組み上げてみてください。

1.低温調理の利点を生かす

2.材料の調達

原材料の豚バラ肉は最近ではコストコの「三元豚」のブロックを使っています。豚はやっぱり脂のうまさが大切なのと近所でここまで大きなブロックが格安で売られていないのもあります。これを3分割又は2分割します。「DIY燻製・温燻器」の網部分の内径は約440mmなので肉の周囲25mm位は空けたいので390mm四方程度にするといいです。勿論冷蔵庫の容量とも関係すると思います。一週間程度冷蔵庫で漬け込みますので、他の食品と混在せず温度変化が少ない場所でしかも邪魔にならない冷蔵庫内の適度な場所に寝かせます。うちの冷蔵庫は小部屋(チルド室)がありますのでここで普通に冷蔵で保存します。
調味料は凝りだしたら無限にありますが、今回の調理法で使う香辛料などで普通の家庭で案外無い物を参考までに載せておきます。ちなみに私は塩は普通の物(能登の粗塩)、コショウはコストコの中挽を使っています。

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2-1.肉を漬け込む液を作る

まずは肉を漬け込む液を作ります。以前は塩や香辛料をブロック肉に直接すり込む方式も試しました。でも均等に味をなじませるにはソミュール液やビックル液と呼ばれる液体を作って肉を漬け込み、「冷蔵庫で長時間寝かせるのが確実」と言うのが今の考えです。人によっては2~3か月寝かせる人もいるらしいです。直接すり込む方式は香辛料などが若干無駄になるような気もします。

イ.下記の配合を目安に水とすべての香辛料を鍋に入れて火にかけます。
ロ.沸騰したら塩を投入し中火にして10分程度「アク」を取りながら煮ます。
ハ.その後火を止めて、常温になるまで放置します。

ちょっと舐めてみるとすごくしょっぱいです。
塩分が多い分、余ったこの液体を冷凍庫に入れて保存しても、液体のままで全く凍りませんでした。

直に調味料を擦込んだ物
調味液に漬け込んだ物

2-2.肉の下ごしらえ

肉を買ってきたら出来るだけ早く下ごしらえします。

冷蔵庫の中での塩漬けとは言え1週間漬け込みますので...。
作業前にまな板・テンダライザー・包丁・保存用ポリ袋等すべてをアルコールスプレーで除菌します。

百均で売られているスプレーボトルにお徳用のアルコールを入れて使うのが廉価で確実だと思います。
まな板に載せ、キッチンペーパーで全体の水けをふき取っておきます。

アルコールスプレー

適切なサイズに切ったブロック肉をまな板に載せて「テンダライザー」で穴を空けていきます。これに出会う前は、フォークでやっていましたが手が痛いやら疲れるやらで閉口していました。肉のすじ切などに使えますし、さほど高価なものではないので是非一家に一台あるといいです。これで漬け込み液が肉の隅々まで行き渡ります。体重をかけて真上からガシガシ穴あけしていきます。(コレれっきとした刃物ですから注意しながらやってください) 使い始めは若干動きが悪いですが何回か使っていくうちにスムーズに穴あけできるようになります。ブロック肉の裏表全面に穴あけできましたら。ジッパー付きのポリ袋に入れます。
私はコストコで購入したzipロックを使いましたが、一箱の中にピンホール(穴が空いている)のある袋が6枚程度入っていた事があって、冷蔵庫が液体まみれになってしまった事がありました。それ以来、袋に空気を入れ水中でピンホールが無いかをチェックしてから使う様にしています。
国産の袋ならこんな事は無いのかもしれませんが...。
袋を立てて漏斗のようなもので漬け込み液を満たしていきます。
袋一杯まで来たら、空気を逃がしてジッパーを閉じます。
冷蔵庫は通常の冷蔵モードで一週間寝かせます。漬け込み液の偏りを避けるために週の中程で袋を上下入れ替えしてやります。

3.塩抜きをする

一週間経ったら冷蔵庫から出して塩抜きをします。大き目のたらいに水を張って2~3時間流水にさらします。その後、一部を切り取って舐めてみると塩分の程度が判ります。生が怖いと思う方はそれを焼いてからチェックしてもいいです。
適度な塩加減になったところで、アルコール除菌したまな板に載せキッチンペーパーで水分をふき取っておきます。
下記のたらいは大き過ぎるかもしれませんが大は小を兼ねます。水量が多い分よく塩が抜けます。ラブラドールの水浴び用に買いましたが使わずじまいでしたので...。

 流水で2~3時間塩抜き

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4.魔法の水抜きアイテムで肉の脱水

ピチット」と言う不思議なシートがあります。1~2日ブロック肉を包んで(挟んで)置くとかなりの量の水分を抜いてくれます。ついでに肉の臭みも抜いてくれるようです。最初にこれを使ったときは感動しました。とにかくブロック肉から余分な水分が抜けてしっこりしたブロックになります。肉からシートを剥がすときに軽くベリベリッと言う感じで肉に貼りついている感じです。これで魚の干物も出来るらしいです。とにかくこれでくるんでまた冷蔵庫で寝かせます1日で十分だと思います。ただラップの様に長いロール状の物ではありません(境目がある)ので巻きにくい又は密着しにくいと思ったらこのシートの外側を更に荷造りテープやラップでぐるっと巻いてやると簡単に密着状態になります。

5.いよいよ低温調理

温燻調理をします。設定温度と時間については3年目に至っても試行錯誤していますが。

安全性+おいしさ

を考慮すると

「62℃で6時間」

と言うのが現在の黄金比ではないかと考えています。
ブロック肉の中心温度は肉の大きさや、気温によって変化します。
真冬なら「63℃で6時間」の方がいいかもしれません。
とにかく今は真冬ではないので「62℃で6時間」にコントローラーをセットして温燻器に乗せて調理を開始します。私なりの日本語マニュアルpdfも掲載していますから、不安な方は参考にしてみてください。

温燻・燻製器
温度コントロールセンサーを62℃6時間に設定

6.最後は燻煙する

いよいよ最後の処理です。6時間の低温調理が終わったらブロック肉の乗った網と油避けの板をどけてステンレス皿にチップを盛ってヒーター部に乗せます。
ブロック肉の乗った網と油避けの板を元にもどしてから1時間程度燻煙します。
コントローラーは一度タイマーが働くと電源の入れなおしが必要となりますので。コンセントを一旦抜いて再度接続してください。

設定温度は「60℃で1時間」程度

で良いです。1時間ならタイマー不要かな? 設定温度が低いのはチップ自体が発熱するのでこの程度で十分と言う考えです。水分が十分に抜けているので1時間程度の燻煙でもいい香りがついてくれます。使用するチップは好みによりますがスタンダードは「さくら(結構香りが強い)」「ヒッコリー(あまり癖がない)」だと思います。両者をミックスして使用するのもいいです。最近ではあっさり?「さくら」だけにしています。

7.保存と食べ方は

出来上がったベーコンはzipロックなどに入れて冷蔵保存してください。冷凍保存はやった事がありませんが「水分が少ない」ので問題ないかもしれません。
我が家の食べ方は市販の薄切りベーコンの様に切ってもいいですが(あんなに薄く切るのは大変)せっかくのブロックベーコンなので「拍子木」に切ってフライパンでソテーして食べたり。
ポトフなどの煮込み料理に入れても風味豊かに仕上がります。
こうやって食べてみて、もっと塩味を多くとか、スパイシーにとか、次回の改良点につなげてください。

8.その後

ついでに買ってきた「鶏肉」(さくら鳥)も同様に試してみました。が、大失敗「ささみ」を買ってしまったんです。脂分が無いので豚と同じく63℃6時間やってしまったらもう、カチカチ・パサパサでした。せめて脂のある胸肉で2~3時間程度(身の大きさにもよる)温燻すれば何とかしっとりしたモノになったと思います。とにかくビーフジャーキーに近い食感でした。