1.暗闇でもリーフの充電ポートがよく見えるように照明をつける
暗い夜に帰宅してもリーフの充電ポートがよく見えるように照明をつけるDIYです。
日産リーフが我が家に来てからもう6年になります。長らく不便に思っていたところが充電ポートです。
1.車内から充電ポートのハッチをあけるレバーを引く。
2.前に行って手でハッチを持ち上げる。
3.オレンジ色(暗くて見えないが)の充電ポートのラッチを手探りで開く。
4.充電プラグをポートに差し込む。
というだけの事なんだけど、これが時として上手く差し込めずイライラすることが結構あります。充電ポートの筒に左手を添えながら差し込めば確実なんですが、左手には荷物や傘を持っているというケースが多いんです。購入時にオプションのLEDランプ(手動押しボタンスイッチ)を付けてもらってはいますが、位置が悪くて充電ポートを照らしてくれません。下の方で光っているので「目つぶし」(Rockコンサートなんかで強力な光をドラムの後ろあたりから客席に向かってピカーッとライトを照射するやつ)の様になって、これもまた見づらいんです。ほんとは上のあたりから穴に向けて照らしてくれると何の問題もないのですが。
憧れの「テスラ」はポートの周囲が明るく点灯するようになっているようです(本物を見たことがないのでわかりませんが)
また、新型リーフも同様の感じに幾分改善されています。とにかく
片手で楽に充電ソケットを差し込める照明
にしたいと思います。
あと車検などもありますから
リーフの充電システムには一切手を加えないで作業する
事にも留意します。
2.部品の調達
LEDランプは設置しやすいテープ型を使用します。8代目自作PCの記事でも使用していますが柔軟で外付け電流制限抵抗も必要なく車のDC12Vでポン付け出来ます。長さも15センチと丁度いいです。リーフらしく?青色にしました。
またまた磁気SW登場
充電ポートのハッチが一定以上開くとLEDランプが点灯し、
充電プラグが差し込まれると消灯する
ように動作させたいのでまたまた磁気センサーを使います。ジェットバスの修理の記事でも使用しましたが。防滴で磁気に反応しますので、「ハッチが開く」「プラグが差し込まれる」の両方にセンサー1個とマグネット2個で駆動させることができる理想的なセンサーSWです。
制御電流もDC12V・200mAと直接駆動可能(リレーなど不要)です。(テープライトの100cmあたりの消費電流(実測値)が約0.64A(640mA)ですから15cmだと96mA)
下リンクは新製品に変わっています。
3.取り付け準備
購入時のLEDテープのリード線を貼り付け設置に適した細いものに付け替えます。またその位置も考えてリード線の引き出しターミナル位置も替えます。
購入時のリード線はニッパなどでできるだけ根本に近い位置でカットしておきます(その際+-の極性を覚えておく)。テープを裏返して中央部分の銅箔(ターミナル)のあたりだけ両面テープの台紙をカットします。カッターナイフの先などでこすって慎重に絶縁シースをはがします。細いリード線がはんだ付け出来る程度で構いません。
リード線の先を必要最低限だけワイヤストリッパなどで被覆をむいて軽くハンダメッキ(芯線にハンダを浸み込ませておく)しておきます。テープの銅箔にハンダ付けします。磁気スイッチからの黒線は特に極性はありません。
半田付けが終わったらその部分と最初にカットした端子部分を薄く変成コーキングで絶縁しておいてもいいです。次に細いリード線がバラバラにならないように長目の熱収縮チューブで15センチ程まとめておきます。
リード線をはんだ付け
電源取出し部確認
上図で「電源+へ」「電源-へ」と書かれているリード線の長さは私の場合最初から設置されていたLEDランプの電源から分岐して使用しましたのでプラス側もマイナス側も300mm程度にしました。オプションのLEDランプがついていない方でもこの部分にLEDランプのカプラがないでしょうか。この線が無い場合は近くで常時12Vが来ているライン(テスターでチェック)を分岐して接続します。バッテリーから直接だと1m以上要ると思います。リード線が短い場合は継ぎ足して半田付けして変成コーキング+熱収縮チューブで絶縁しておきます。マイナス側はボディーアースすればよい(ラジエター前にクラクションのアースがあります)ので短くてもいいと思います。
4.設置
実際にリーフに設置します。まずエンジンルームをあけてフロント内張カバーを外します。まずそれぞれのスナップ中央部のピンを上げてからスナップを外します。この時内張りはがしと言う工具を使うと楽にきれいに外すことができます。以前はプラスチック製のタイプの物を使用していましたが先端の爪が結構簡単に折損してしまうのと細い隙間に入りにくく、若干ぐにゃぐにゃして使いにくかったので金属製のこれに替えました。これ結構楽に速く作業できます。最初からこれにしとけばよかった。樹脂製の内張りはがしは固いものだと傷がつくような箇所に使うには安心感がありますが、まあケースバイケースですね。
ゴム製インナーを外す
充電ポートの樹脂製インナーが外れたら、上部についている防雨?ゴム製板を外します。3個のスナップで止まっているだけですから簡単に外せます。これ結構汚れてました。家に持ってきて中性洗剤で洗いました。このゴム板に先ほど準備した配線済みLEDテープを貼り付けます。
LEDテープ+磁気スイッチの貼り付け位置は若干センターから右寄りにします。充電ポートフタの開け閉めに対応するにはフタの裏に取り付けるマグネットの位置を移動させればよいのですが、充電ポートを差し込んでLEDが消灯するようにしたいので充電プラグがカチンとロックされたら反応する距離にしました。これらを接着するためにはボンド「G10」(G17でもOK)を使いました。。貼り付け位置を考えゴム板にスチールウールなどでこすってゴム地を出して(梨肌っぽくする)おきます。その後脱脂のためアルコール等で拭いて準備完了です。ゴム板面とLEDテープ+磁気スイッチ(両面テープの台紙ははがす)裏面に「G10」を薄く塗ります。そのまましばらく放置し軽く指で触れてもべたつかない程度になったら位置を合わせて圧着します。私の場合、手で持ったまま接着したので、ゴム板に若干ゆがみが出てしまいました。平たい板の上で上から押さえつける感じでやった方が歪まずに接着できると思います。熱収縮チューブ+リード線はそのままではフラフラしますので変成コーキングでカバーしました。その際は両サイドをマスキングテープで養生してやるときれいに仕上がります。マスキングテープはコーキングが硬化する前にはがしておいてください。
配線の引き回し
ここからは実際12Vが来ている「活線」の作業となります。12Vと低電圧ですが電流は無制限に流れる事もあります。
感電や最悪電線が焼損したり発火したりする場合があります。
自信のない人はバッテリーターミナルからマイナス線を外してから作業してください。また、誤配線がないかどうかテスターなどで十分チェックしてから通電してください。
さて作業を始めます。
充電ポートの樹脂製インナーを外すと、上部のフック部分の下にすき間があります。私はここから出たリード線を真っすぐ下に降ろして行って、既存のLEDスイッチ付きランプに接続されている電源に半田付け+変成コーキング+熱収縮チューブで接続し絶縁しました。その際LEDスイッチ付きランプがなかなか取り外せずに苦労しました。結局チカラ技で抜いたところ一部抜け止めのプラスチックが折れてしまいましたので、復元時は接着剤(G10)のお世話になってしまいました。きれいに脱脂して両面テープでも良かったかな?
5.充電プラグに磁石をつける
もう一方の充電プラグの方の磁石はブチルゴム系の両面テープで貼り付けました。磁石はたまたまスイッチングハブを購入したときについてきたもの(ネオジウム磁石の様です)を流用しましたが、百均などでも売っている普通の物です。形は別にどんなものでも良いと思います。磁力が弱い場合は取り付け距離を調整する必要があるかもしれません。両面テープの台紙をはがす前に実際にプラグインしてLEDが消灯する位置を確認してからやった方が失敗無く貼り付けられます。
6.充電ポートドアに磁石をつける
最後に充電ポートドアの裏側に磁石をつけます。磁気スイッチについてきた磁石をそのまま使いました。こちらもブチルゴム系の両面テープで貼りますが、アルコールなどを使って貼り付ける周辺を脱脂しておきます。両面テープの台紙をはがす前に、そのままドア裏にペタンと磁気を使ってくっつけておいて、ソーっとふたを閉めていき中のLEDテープが消灯するかどうか位置を確認します。あんまりぎりぎりまで消灯しないのもちょっと心配ですからすき間から見ていて消灯するような位置を磁石をずらしながら見つけ出します。位置が決まったら両面テープの台紙をはがして圧着します。ただこのドアは充電後結構乱暴に閉める事もありますので両面テープでは不安という方は「G10」で接着すればより確実に設置できます。
7.実際に使ってみる
この照明を付けて半年ほどになりますが家族からは好評です。部品・材料等はかなり低価格で設置できますが、最初に思ったほど施工は楽ではありませんでした。接着剤や変成コーキングの乾くのを待ったり配線をどこにつなげるか結構迷いました。作業を終えてしまうと何のことはないんですが。
とにかく最初に目指していた
暗い中で片手で楽に充電プラグを差し込む
と言う目標は達成できました。
実際に暗闇で充電プラグを差し込む動画をアップしましたので参考にしてください。その後ふと思ったのですが、自宅の充電以外ではプラグに磁石がくっついていないのでプラグを差し込んでもLEDテープが消灯しません。そんな時は充電ポートのフタの内側に予備の磁石をくっつけておいて消灯したいときはその磁石を磁気スイッチにペタンとやれば消灯しますので準備して置けば良いと思います。私の家の場合100%自宅充電ですので気にかけていませんでした。まあ消費電力は 0.096A X 12V = 1.2Wh 弱程度ですからつけっぱなしでもあまり問題ありませんが…。
クールです