1.古いレンズが見つかった
クローゼットの掃除をしていたら「CanonEosレンズセット」が出てきました。昔の銀塩カメラです。埋め立てゴミの日いつだった?と聞いたところで、でもこんな立派なレンズが2個もあるのにもったいないねぇ..。とお母さんと相談したところカメラ本体をデジタル化してレンズを生かしてはどうかと言う事になりました。超音波振動を使ってピント合わせをする当時としては最新のレンズでした。
1-1当時Eosとセットで購入したレンズ
でこのレンズEF 75-300mm 1:4-5.6II(もう1個は28-80mm 1:3.5-5.6IV)というもの、さすがにフィルムカメラはプロではないので使わないとして。デジタルカメラならどんな本体に合うのかcanonのページを調べてみたら「EF」レンズなら適合するようなのでカメラ本体「Eos8000D」なるデジタル式のものを購入することにした。
1-2結構高かったです。ここまでは要らなかったかも
2.この高そうなレンズにカビが
カメラ本体を購入してから気付いたのですが、レンズ2個のうちZoom EF 75-300mm 1:4-5.6IIにカビが生えていて眼鏡クリーナーで拭いてもきれいになりません。レンズ内のカビです。対応策をネットで検索しました。
2-1結構きれいに繁殖している
3.かび掃除を始めたが断念
早速ネット情報を元に、「前玉」を外してレンズクリーナーで拭くと言う記事あったのでやってみました。精密ドライバーで「前玉」と言う部分を外しました。その結果「前玉」は外れたのですがその「前玉」がレンズ2枚で組み合わさっていて、
その「前玉ユニット」のレンズが外れないんで、その中のカビが拭けないんです。
「前玉ユニット」のプラスチックリングをカッターナイフで横に切断してクリーニングしてから接着剤でとめるという記事がありましたが。私の感覚では「断念」と言う事になりました。
3-1購入した精密ドライバーセット
4.ユニット化した前玉(レンズ)を圧縮空気で分解、再チャレンジ
その数日後、youtubeで「前玉」について物色していると「圧縮空気」で外す。と言う技を見つけました。ただ肝心なところが手で見えにくくなっていてちょっと不安でしたが、それをまねてやってみることにしました。
4-1最外周の+ねじを外す
精密ドライバー「000」番で「前玉」部分の「+ネジ」を外します。アルミリングの黒染めメッキが禿げないように垂直に力を加えながら
4-2内側の銀色鋲を抜く
最初のリングは簡単に外れますが「前玉」は内側の銀色ネジをいくら回しても取れないです。リベット様のものですので、ニッパの先を使ってテコの原理でこじると簡単に抜けます。前回はここまでで断念でした。
4-3極細ドリルを準備
今回は極細ドリルで「前玉ユニット」の側面に穴を空けます。精密ドライバーのような感じのドリルです。ホームセンターで売っています。私のは0.2、0.3、0.4、0.5のキリがセットになっていました。
4-4穴あけ位置に注意
極細ドリルで「前玉ユニット」の側面に穴を空けます。レンズ厚みの中央に穴あけしましたが、ガラス(レンズ)の端に当たって止まりました。 (;^_^A 画像の様に平坦な方のレンズ寄り(右)に穴あけし直します。
4-5無事貫通しました
穴あけ場所を変えると簡単に穴あけできました。シャープペンシルの芯ほど(0.3mm)程度かな?中のレンズを傷つけないように...。
4-6圧縮空気を吹込む
レンズをタオルで囲って、穴にコンプレッサーからの圧縮空気を入れます。パコッと一瞬で外れます。
高価なエアコンプレッサが無い方は代替品でエアガン用高圧CO2ガス+リフィルチャージャーなどなら使用できると思います。オフィス用スプレー式エアダスターでも0.5MPa程度の圧力はあるらしいので試す価値はあるかもしれませんが実際に使ったことがないのでわかりません。もしこれが使えたら最も廉価で流用できますね。しかし何れもきちんとした圧力表記が見当たりません。参考までに下の使用した材料のところに挙げておきますがこれで代用できるかどうかわかりません。ちなみにうちのコンプレッサーの表記を見たら使用圧力0.785MPaとありました。
4-7レンズを拭いて
二枚のレンズとレンズユニットの内側、いまあけた穴のバリ等きれいにします。
4-8穴をふさぐ
粘着テープを小さく切って穴を塞ぎます。今考えると接着剤やコーキングの様な物でもよかった。
5.前玉を元に戻して組み立てる
圧縮空気を使ってレンズを外しましたが、元に戻すにはどうするか?タオルに乗せて指で押してみましたが、全くダメ。斜めに入ってそれ以上は無理でした。ガーン 元にもどせない!
その後深刻に考えた末に、これまた大胆ですが模型工作用の万力(刃部にゴムカバー付き)で締め付けるという手。レンズ中央部を挟んで平行を確認してハンドルを締め込んでいきました。結果あっけなくパコッと入りました。今回の私のレンズはガラスレンズでした。プラスチックレンズではどうなるのか興味あります。どなたかチャレンジされた方はお問い合わせからでもお知らせください。
5-1きれいになった前玉
すっきり、くっきりなレンズに生まれ変わりました。またカビたら穴がもう開いているので清掃は楽です。「もう捨てても仕方ないと」言う気持ちで始めましたので大胆に作業できました。得した気分です。次に前玉を戻す前に通常では清掃できないところをレンズクリーニングペーパーやクロスなどできれいにしました。レンズ専用と言うだけあってべとつかず、パサパサでもなく、毛羽も無くきれいに出来上がりました。後は元に戻してめでたしめでたし。
6.密封ケースにカビ防止剤と乾燥剤を入れて保管
今度はかびないようにと密封ケースにFujiカラーのカビ防止剤(カビを殺す成分を発散しているらしい)と押入れ用乾燥剤を入れて保管しています。