1.ガラスを固定するゴムブッシュを作る
防水ガラス接着の準備をします。まず接着する時に使用する圧着用ボルト止めのゴムブッシュを自作します。ホームセンターで写真のようなゴム棒径25mm穴径5mmの長さ200mmを買ってきてカッターナイフで全部で6個作ります。
2.ゴムブッシュ作成時の注意点
締め付け用ボルトやワッシャーが直にガラスに接触しないように工夫してゴムブッシュを切断していきます。カッターで切る順番を考えないとみっともないブッシュになってしまいます。ちなみに私の場合3個失敗しました。
1.中心穴と平行に2~3mm間隔を空けてガラス板の厚さ分(5mm)切りこみを入れる。
2.中心穴に直角に先ほどの切込みまでカッターを入れる。ここでかまぼこ状の不要片を取り除きます。
3.かまぼこ状にへこんだ端から2~3mm幅を空けて、中心穴に直角にカッターを入れコロコロやりながら上から下まで切り落とす。
と言う流れで加工するのがベストでした。
ちなみにボルトはφ5mm長さ75mm、平ワッシャーφ24.5mmのステンレス製を使用しました。ボルトが光ってみっともないと思われる方は樹脂製のボルトキャップが売られているので、それをかぶせてもいいと思いますが、私はすき間に水が入ったりするのは嫌だったのでそのまま使用することにしました。
3.ガラスを貼り付ける浴室壁面の処理をする
浴室壁面の処理には結構神経を使いました。接着する壁面をよく見てみると、ちょっと泡だっているような。油性マジックでさえ着きにくい表面です。このままだと両面テープやパテはまともにくっついてくれません。ガラスを貼る四角枠の接着部分だけスチールウールでこすって軽くなし肌にしました。
4.防水ガラスをボルトナットで圧着するための穴を空ける
上で説明したブッシュ+ボルトを止める穴を6か所空けます。ガラスにゴムブッシュを置いて穴と穴の(特に上下の)間隔を計って前もって穴あけしておきます。その後、壁面のガラスの当たる部分をぐるっとなし肌にしたら、アルコールで脱脂しておきます。ここは丁寧に処理しないと経年劣化などで水が侵入してくることになります。
5.いよいよ防水ガラスを設置する
いよいよ今回の作業で一番重要な防水ガラスを貼っていきます。絶対水が入らないようにするため色々なWebサイトを見て回りました。接着剤+変成コーキング+両面テープを使います。以前説明したオーダーガラスの面は汚れなど全くない状態で配達していますので接着部をアルコールで拭く程度にしました。
6.壁面を接着剤コーティングする
浴室壁のガラス接着面の周囲を接着剤(G10)で薄くコーティングします。こうすることでパテや粘着テープががっちりなじむようです。養生のためにマスキングテープを貼りますが接着剤がテープに乗らないようにしました。
ボンドG17っていうのよく使ったことがありましたが、今回はG10というやつ。室内工事用などと書いてあります。付属のT字型の絞り口で薄っすらと伸ばし、さらにゴム手袋の指で薄く塗り込みました。
7.防水用両面粘着テープを貼る
ボンドが乾いたら、防水用両面粘着テープを壁側に四角くグルッと貼ります。コーナー部分の継ぎ目?切れ目には、すき間がちょうど埋まる程度の変性コーキングを絞り出して指で押してなじませておきます。両面テープを貼った写真は撮り忘れました。 (;^_^A
8.ガラス端面の養生と接着
コーキング時の事を考えてガラスの厚みの半分程度までマスキングテープで養生しました。今考えると端面が全部露出するような(ガラス正面に四角に貼る)養生でもよかったと思います。また、こちらにもガラスの周囲をぐるっと四角く両面テープを貼りました。ちょうど幅30mmのブチル系テープなので壁面貼り付けの目安にもなります。切り取った部分にできるすき間には変成コーキングを少量絞り出しヘラで埋めました。
9.ガラス接着準備
ガラスを接着する段取りです。今回のチャレンジのキモです。
ずれて接着してしまうと下地から何から一からやり直しです。
結構ガラスは重くてつかみどころがないので専用の吸盤を使って近くまでもっていきます。膝を台にして水平に所定位置まで運ぼうとしましたが重くて無理でした。ここばかりは二人で作業したほうがきちんと収められると思います。どうしても一人でやらなければならない時は土台に椅子などを置き肘をその上に置いてじわじわ近づいていってセットしましょう。ずれたりしないように作業するために予め「ガラス締め付け用のブッシュを装着したステンレスボルト」を下の3本だけ仮止めして設置し、それを土台にしてガラスを休ませて、位置を決めてから貼り付けると言うのが良いかもしれません。
10.ガラスを圧着
セットしたガラスを脱衣場に向かってやや強く押し付けます。両面テープのおかげで手を放してもすぐに外れることはありません。意外にユニットバスの壁面がフラフラ動くので(保温性能はあるが強度は高くない)ちょっと焦りました。
11.ガラス周囲のコーキング
ボルト止めの前に変成コーキングを周囲をシールドします。(さっきの所でボルトを仮止めしていたら緩める)養生を済ませてありますからあとはコーキングガンを使ってスイスイやっていきます。コーキングを出す量は多すぎず少なすぎずですが、少なすぎると後で盛ることになってしまってその間に空気が入ってしまう事も考えられますのでそれは避けたいです。最後にへらで均一にならしていきます。コーキング作業のサンプルはyoutubeにいっぱい出ていますので参考にしてください。
12.ボルトと木片でガラスを圧着
準備のところで作ってあったゴムブッシュとステンレスボルトとナットで締め付けると完了です。ボルト止めの際は5~6mm穴の空けた木片を準備しておき、壁の内側と挟み込むようにして適度(ガラスが壁面に十分密着する程度)に締めつけます。何せ2~3mmのメラミン板+発泡スチロールの材質ですから。木片が無いと効きません。あと、ボルトを穴に入れる際、変成コーキングを穴に注入して穴からの水漏れが無い様にしました。
相手は木片にする
13.マスキングテープをはがす
完全に変成コーキングが硬化する前にマスキングテープを剥がしておしまいです。
はがしたテープがガラス面などに接触しない
ように、コーキングへらなどで巻き付けながらはがしていきます。ここまでくるとかなり不安も消えて何とかなりそうな気がしてきます。
〇ここで使用したツール
・スケール
・ハンドドリル
・コーキングガン
・ドライバー
・スパナ
・ガラス専用吸盤
サクションリフター or
ハンド吸着バキュームリフター
〇ここで使用した材料・消耗品
・スリオン 防水用両面粘着テープ 5931 幅30mm
・コニシ ボンド変成シリコンコークQ ブラック
・3M マスキングテープ No.243J Plus 幅20
・ゴム棒 径25mm穴径5mmの長さ200mm
・スチールウール
・ステンレスボルト・ナット 径5mm長さ75mm、
・ステンレス平ワッシャー 径24.5mm
・ボンド G10