1-1.超大型天板を作る
2500X910の天板を作ります。ホームセンターヤマキシで2枚で8500円程度でした。硬めのパイン(松)集成材と比べると柔らかいです。外国版の桐の木と比喩されるファルカタの集成材ですので若干軽いです。1820X910(定尺)の集成材2枚のうち1枚はそのまま、2枚目は680の材を切り出してタイトボンドとコーススレッドで留めて使用します。
板材の切断時は粉じんが飛びますのでフェイスガードをするのがいいです。
安全のためフェイスガードをしましょう
1-2.板の切断
680の板を切り出します。板の端に印をつけ墨壺を使って直線を引きました。私の買った墨壺は旧来の墨は入っておらず、チョークの粉様の物が入った墨壺です。従来の墨壺と違って切断してから軽く払うと跡形もなくきれいに線が消えてくれます。私のチョーク色はライトブルーでちょっと線が見にくいので今から買われる方は濃いめの赤か黒を購入した方がいいと思います。どうせ後で消えますから。
木工用の丸鋸で一気に切断します。私は線に沿って墨印を確認しながらモタモタ切断したせいで若干部分的に曲がった切断面になってしまいました。
マイタートラックや木片などをクランプで留めてから迷わず一気に切断するのがベストですねぇ。
そんな理由で切断した反対側の直線部分を接合面として使用する事にしました。(;^_^A
余った材は1140と立派な端材になりますから取っておいて別の用途に使用します。
1-3.板を継ぐ
定尺1820X910+680に切った板を繋ぎ合わせて2500X910の板を作ります。
板の裏面からポケット穴を水平に近い角度に穴あけして、接着剤を両端面に塗ったうえでL=45のコーススレッドで固定します。
板に水平に近いポケット穴を空けるときの注意点として
a.板端面から25mm以上間隔をあけてφ5mm程度のキリで目安の穴あけをします
(あまり近いとねじ止めの時端面が欠ける事があります)
b.面取りカッターや10mm程度のドリルで板厚の半分程度まで垂直に穴あけします。
c.そのままカッターの回転を止めずに角度を寝かせていくとポケットが完成します。
d.ポケット穴に沿ってドリルで斜め15度?に下穴をあけます。
(ドリル径はコーススレッドの中心軸径以下)
※ポケット穴専用の治具を使う場合は、クランプの関係から接着剤を塗る前にポケット穴を空けておきます。
慣れると何のことはないんですが、勘だけでやると若干ばらつきが出ます。
実は一箇所失敗しました角度が大きすぎて、ねじ込んだコーススレッドの先が表面からチョット顔を出してしまいました (;^_^A 後でベルトサンダーでならしました
専用の治具があると楽
私は今まで知りませんでしたが、傾斜角15度のポケット穴を空けるための治具(アダプター・ホルダー様のもの)が売られていたんですねぇ。
今回のポケット穴作業には間に合わず使えませんでしたが、
実際に使ってみると苦労無くポケット穴があけられましたので「DIYの工具を選ぶ」の記事で紹介しておきます。
今回間に合わなかったポケット穴あけ治具
1-4.板を圧着する
接着剤にはギターのハードテイル化の時にも使った「タイトボンド」を使用しました。
けっこう長期間使用しなかったので分離していましたがシャカシャカ振ったら元に戻ってくれました。
これ普通の木工ボンドと違ってかなり強力にカチカチに固まってくれるんで頼もしいです。
両方の板の端面のに塗布して突き合わせてポケット穴にコーススレッドをねじ込みます。曲がりや浮きを防止するために両端に添え木をしてバイスで固定しました。
この両者を長手方向に圧着するために結構思案しました。長尺の木工バイスを作って締め付けようかと思いましたが、
車庫のセメント基礎の部分を利用して、油圧ジャッキ(車用パンタグラフジャッキでも可)で加圧する事にしました。何せ幅2500もありますのでバイスで圧着はサイズ的に無理でした。
タイトボンドは塗布後10分以内に貼り合わせる様に指示がありますのでモタモタしていられません。半日ほどしてジャッキを外し、無理な力がかからないように1日横に立てかけて置いておきました。
1-5.天板の角を丸くする
接合したらそのままでもいいのですが、前後の角部分は欠けたりする事もありますので木工ルーターで軽く当たっておきます。ルーターがけは何と言ってもルーター本体を水平に保持しながら加工する点です。これがフラフラすると切削面もフラフラになってかっこ悪くなります。もう一点は進行方向を守る事でしょうか。今回のファルカタ材は柔らかい木質でしたのでルーター付属の端面ガイドだけ使ってスイスイ加工できました。
1-6.ベルトサンダーで全体を仕上げる
ベルトサンダーで天板全体を軽く仕上げます。表裏・前後左右角部・ルーター加工部等#600で仕上げていきます。特に680の板を突き合わせた部分に若干の段差がありましたので特に念入りにサンディングしました。平面部は無理にサンダーを押し付けるのではなく自重を使って仕上げ面にぴったりと接触して自然にサンダーが自走する感じで気長に加工します。特に、天板表面は木目にそってかけるように、板面に妙な跡が残らない様に長手方向のみの動きで仕上げました。
1-7.天板を塗装する
最初はウレタン系クリアスプレーで塗装する予定でしたが、実際につき合わせた天板を目の前にするとテカテカ・ピカピカにするのはどうもピン来ませんでしたので、水性の木部表面保護塗料を塗るだけにとどめてふんわりした木の持ち味を残す事にしました。刷毛は使わずスポンジに浸み込ませて擦り込みました。